身近で大切な人が病気になってしまったとき QOLについて考える

こんにちは、ライフコーチのSayaです。

最近、父親に喉頭がんが見つかりました。
冒頭から重々しい感じになってしまいましたが、がんは初期で、そんな大ごとではないので、ご安心ください。

父は20年以上前に食道がんもやっていて、手術をしています。
医者によると、食道がんも喉頭がんも、原因はお酒とタバコらしいです。

父は、食道がんになったときにタバコはやめましたが、お酒は量を減らして飲み続けていました。
けれど、今回喉頭がんが見つかったので、一切飲まないことにしたようです。

これを聞いて私が考えたのは、QOL(Quality of Life)です。

お酒をやめて病気が完治すればそれでOK、というような単純なことではないと思ったんですよね。

今回は、病気の治療の際には、感情面も忘れちゃいけないということについてお伝えします。
当たり前のことなんですが、特に家族など身近な人間は、気をつけなければいけないと思います。

お酒をやめるって簡単に言うけど、本当にそれでいいの?

QOLを辞書で調べてみると、次のように書かれています。

人々の生を単に生きているというだけではなく、精神的な豊かさや満足度も含めて、重視する考え方。医療や福祉の分野で重視されている。生活の質。人生の質。生命の質。

呼吸をして、心臓が動いていて身体が生きていればそれだけでいい、というわけではなく、楽しいとか、満足感、充実感といった感情面も大事だよね、ということです。

父がお酒をやめると聞いたとき、真っ先に思ったのが、それで父はいいんだろうか、医者や母親に言われてイヤイヤ我慢するんじゃなかろうか、ということでした。

退職している76歳の父は、ものすごく好きな趣味や、近所の集まりといった定期的な活動があるわけではありません。
散歩して、テレビを見て、夜に少しお酒を楽しむ、という生活を送っています。
お酒を飲むことは、父の数少ない楽しみだと私は思っていました。

だから、そのお酒をやめて、父はそれで日々の生活を楽しめるのかな、と心配になったんです。
QOLが下がってしまうのではないかと。

がんになったとはいえ、若い時のようにたくさんお酒を飲んでいるわけではなく、今はたしなむ程度。
高齢なので、がんになっても進行は遅い。
今76歳で、日本の男性の平均寿命はだいたい81~82歳。

だったら、残りの人生、好きなお酒を一切飲まず我慢するよりも、少し飲んで楽しんだっていいんじゃないかな、と思ったんですよね。

お酒を飲まない人が、「お酒をやめるべき」「他の楽しみを見つければいい」と言うことは簡単です。
相手が家族だったり、友達だったり、大切な人であればあるほど、病気で苦しんでほしくないから、何がなんでもやめてほしいと思ってしまいます。

桃せいじん
桃せいじん

私はお酒をほとんど飲めないから、正直、飲む人の気持ちがあまりわからないよ。

けれど、病気になったとき、どうするのかを決めるのは、本人。
本人が納得できる答えを出さなきゃいけません。

周りの人間の役割は、話を聞いたり、助言をしたり、そばに寄り添ったりして、サポートをすることです。

病気の治療にばかり気を取られて、安易に「お酒をやめるのは当然」と考え、押し付けるのは、その人のQOLを無視することになってしまいます。

そんなことはない、お酒をやめて健康になればQOLは上がる、無視していない、と思われるかもしれません。
確かに、将来健康になればQOLは上がり、逆に病気が悪化したらQOLは下がるのかもしれません。

でも、将来だけではなく、今現在のQOLもありますからね。
それに、たとえ健康になっても、お酒を飲めないのならばQOLは下がる、という人だっています。

私は何も、がんになってもお酒をやめる必要はない、と言っているのではありません。
やめられるならば、やめるに越したことはないでしょう。

ただ、将来のQOLばかりを考えて、現在のQOLを軽視してはいけないよなーと思うんです。
もちろん、逆もまた然りなんですが。

ちなみに、先日父に会ったところ、お酒を飲まないことに納得できているようだったので、安心しました。

お酒やタバコのことだけではなく、総合的に考える

私の知り合いには、タバコを絶対にやめない!と言っている人がいます。
実際、その人は病気で入院などして、あまり体調が良くないけれど、やめていません。

桃せいじん
桃せいじん

タバコが一箱1,000円になったら考えるらしいよ。

また、知り合いの父親も、がんで手術をしたけれどタバコを吸い続けています。

病気になった上に、タバコは値上げしているし、喫煙できる場所がどんどん減って、吸いづらい環境になってきている。
それなのにやめないんだから、きっと相当好きなんでしょうね。

こういう人に「病気になったんだからやめろ」とか「病気になるからやめろ」と言ってやめさせても、あまりいい影響はないような気がします。

お酒とタバコはとにかく悪者にされてしまうけれど、病気にはそれ以外の様々な要因も関わっていますよね。
年齢、遺伝、性別、運動習慣、食習慣、ストレスなど。

特に過剰なストレスは、お酒、タバコと並ぶ悪者、もしかしたらそれ以上の悪者なんじゃないかと個人的には思っています。

タバコは吸わない方がいいし、お酒も適量にした方がいいとは思いますが、大好きなものをやめるのは、それもまたストレスになり、QOLが下がります。

そういう感情面にも配慮して、タバコやお酒をやめさせることだけに注目せず、ストレスなどの要因にも目を向け、身体だけではなく心の健康を維持することを考える必要があります。

大元のストレスが軽減すれば、結果的にタバコや飲酒量が減るということもありますしね。

まとめ

今回は、QOLについてお伝えしました。

身近な人が病気になったとき、お酒やタバコのような明確な悪者がいると、それを排除することばかりにどうしても注目してしまいます。

確かに排除できるならした方がいいんでしょうが、人間には感情があることを忘れてはいけませんよね。
身体のことだけではなく、感情面にも気を配るようにしたい。
本人が納得できず、感情が落ち込んでしまったら、QOLは下がってしまいますから。

そんなことを、今回の父親の件で改めて考えました。

身体と感情は、切っても切れない関係です。
このことについては、下記の記事でも書きましたので、よろしければお読みください。

そして、もし身近な人が病気になってしまったときは、自分のケアも忘れないでくださいね。
そういうときは、自分だってショックを受けます。

もし心のバランスが崩れている、立て直したいという方がいらっしゃいましたら、ぜひ、コーチングをお試しください。

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