ことばの魅力

こんにちは、ライフコーチのSayaです。

ドラマネタが多くて恐縮なんですが、今回もドラマ、しかもまたNHK(BS)のドラマを紹介させていただきます。

ドラマを見るのはもはや私の趣味。
今回は、趣味の紹介みたいな感じです。
ぜひお気軽にお読みください。

今回のドラマはこれ

舟を編む 〜私、辞書つくります〜
池田エライザ×野田洋次郎!辞書作りにかける情熱を描いた大ベストセラー『舟を編む』を連続ドラマ化!新入り社員・岸辺みどりの視点で、言葉の大海原を渡る冒険をお楽しみください。 誰もが一度は手にしたことのあるぶ厚い本、辞書。一見淡々と言葉が敷き詰められたように見える辞書の裏には、「作り手」の想像を絶する情熱と心血が注がれて...

女性誌の編集を担当していた女性が辞書編集部へ異動になり、辞書や言葉、そして自分と向き合い奮闘するお仕事モノのドラマです。

編集と言えば、これまで

「重版出来!」

火曜ドラマ『重版出来!』
火曜ドラマ『重版出来!』番組公式サイト

「地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子」

地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子| 日本テレビ
日本テレビ「地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子」 (2016年10月期 水曜ドラマ)公式サイトです。

も見ていました。

表に出ることが少ない編集や校閲というお仕事にスポットライトを当てたこれらのドラマは、とても面白かった記憶があります。

今回は、辞書編集部。
失礼を承知で書きますが、地味な印象がありますよね。

でも見てみると、とても奥深いんですよね~。

ことばを選ぶ

私はコーチングというサービスを提供していますし、ブログも書いています。
口にしたり書いたりする言葉は大事にしたいと、あらためて感じます。

相手も自分も傷つけない言葉をつかう

以前、下記記事を書きました。

「どうせ」という言葉。
記事の中に出てきた「どうせ私なんて」の「なんて」という言葉。

どういう意味があるでしょうか。

私は今まで、「どうせ私なんて」と考えるのはやめようとか、思いを言葉で伝えることが大切とか、けっこう言葉に注目してきました。

言霊とはよく言いますが、話して耳から入ってくる言葉は、自分や相手の気持ちに大きな影響を与えるものです。

「なんて」という言葉は、ドラマの中で主人公の口癖になっています。
「私なんて~」
「後にして、カメラなんて
「朝から電話してる余裕なんてないからさ」
「辞書なんてどれも同じだと思ってた」
など。

けれど、本人はまったく気がついていません。

その口癖に気がついた日本語学者の先生に「なんて」を辞書で調べてみたら?と言われて調べてみると、次のように出てきます。

なんて(副助詞)

  • 次にくる動作・作用の内容を、軽視する気持ちをを込めて例示する。
    例文:病気になんて負けない。
  • 軽視する気持ちを込めて、同格の関係で次の語を修飾する。
    例文:太郎さんなんて人、知らない。
  • 無視または軽視する気持ちを込めて、事柄を例示する。
    例文:野球なんてつまらない。
「舟を編む〜私、辞書つくります〜」第1話より

私が記事に書いた「どうせ」はドラマには出てこなかったので、自分で調べてみました。(電子辞書ですが。)

どうせ(副詞)

  • ある状態や結果を、初めから定まったものとして認める気持ちを表す。いずれにしても。しょせん。(多く、投げやりなあきらめや、軽蔑の気持ちを込めて使う)
    例文:どうせ負けるに決まっている。
  • ある事態を受け入れるしかないのなら、むしろその機会を積極的に利用しようとするさま。いっそ。
    例文:どうせ作るならいいものを作ろう。

「どうせ」「なんて」には、軽視、無視、投げやり、軽蔑などといった意味合いが含まれています。

主人公は、恋人や友人との会話でも「なんて」をよく使っていましたが、相手を軽視しているつもりはありませんでした。

ただ、
恋人に自分のグチを今すぐ聞いてほしい
友人よりも自分の方が忙しくて大変
という思いがあり、それが言葉の端々に出てしまっていたのだろうと思います。

自分の中にある考え方や思いが、知らない間に口癖となってあらわれていたり、癖にはなっていなくても、つい口に出てしまうことってありますよね。

自分の発した言葉から、それまでは気がついていなかった自分の思いにも気がついて、自分と向き合うきっかけになることがあります。

ドラマの主人公は「なんて」の意味を知り、恋人や友人、そして自分を知らず知らずのうちに傷つけていたことに気が付きます。
そしてそれ以後、「なんて」と言ってしまったら言い直すようにしています。

言葉を選ぶことによって、相手も自分も傷つかないようにすることもできます。
傷つかない言葉を選ぶことによって、自分の考え方も少しずつ変わっていくこともあるんじゃないかな、と思います。

あらためて、相手も自分も傷つかない言葉を使おうと思いました。

相手が喜ぶことをはっきり伝える

ドラマで主人公は引っ越しをします。
引っ越しの片付けを、辞書編集部の先輩の配偶者が手伝います。

下記は、主人公と先輩の配偶者の会話です。

「すいません、せっかくの休みに」

「ちがうよ。せっかくの休みに手伝ってるんじゃなくて、手伝いたくて休んだの」

「ありがとうございます」

「舟を編む〜私、辞書つくります〜」第3話より

この会話を聞いたとき、「おお、すてきだなぁ」と感じました。

別にそんなに珍しい会話でもないし、実際にこんな会話をしたこともあるような気もするんですけど、とても素敵に感じたのは、言い方かな?

凛とした態度、まっすぐな視線で、「ちがうよ」と伝えているところにグッときました。

そして主人公の方は、最初「すいません」だったのが、「ありがとうございます」に変わっているところも、またいいですよね。

相手が喜ぶことを素直にストレートに伝えて、それに対して「ありがとう」と感謝の気持ちを返す会話は本当にすてきで癒されます。

相手が喜ぶことは、どんどん伝えようと思いました。

もしかしたら、すてきな言葉に会えるかも?

主人公は、同棲していた恋人に出て行かれてしまいます。

そのことを知った辞書編集部の先輩は、
「あきらめて、あきらめて、あきらめてほしいです」
と主人公に伝えます。

はて?
きっと「あきらめて」には「諦めて」以外にも色々な意味があるんだろうと予想はつくけれど、なんでしょうか?

答えは、以下のとおりです。

明らめる(動詞)

  • 物事の事情・理由をあきらかにする。
  • 心をあかるくする。心を晴らす。

諦める(動詞)

  • 望んでいたことの実現が不可能であることを認めて、望みを捨てる。断念する。思い切る。
「舟を編む〜私、辞書つくります〜」第2話より

これを知ると、先輩の言いたかったことがわかりますね。

「明らめる」という言葉は、私は使ったことがありません。
辞書をめくると、「明らめる」以外にも使ったことがない言葉、知らない言葉がわんさかあるでしょう。

もしかしたら、その中には、「すてきな字面」とか「きれいな響き」とか「今の気持ちにぴったり」とか「え、変なの、でも気になる」と感じる、お気に入りの言葉があるかもしれませんよね。
いや、知らない言葉は大っ量にあるだろうから、その中にお気に入りの言葉は絶対にあるんじゃないでしょうか。

語彙が増えると、的確に伝えられるだけでなく表現の幅も広がりそうです。

それってワクワクしませんか?

あの感触が恋しい!

ドラマには、辞書に使われる紙の「ぬめり感」に関する話も出てきます。
ぬめり感とは、薄いのに1枚1枚めくりやすい、手に吸いつく感じのことらしいです。

マニアックで面白い!

それで思い出したのが、昔もっていた辞書。
親からもらった漢和辞典だったと思いますが、大好きだったんです!紙の感触が!
それがぬめり感だったのかは不明ですが。

辞書って、独特の紙を使いますよね。
辞書の紙は、全般好きでした。
ただ、辞書用の紙であっても、ものによって感触がちがいます。
この辞書の紙は好きじゃないな、と感じたこともあります。

ドラマを見ていて、もう今はない大好きだった辞書を猛烈にめくりたくなりました。(笑)

まとめ

今回は、趣味のご紹介として、私が今見ているドラマ「舟を編む~私、辞書つくります~」のこれまでの感想をお伝えしました。

使うことば、伝える内容は丁寧に選ぼう
知らないすてきな言葉に出会いたい
辞書の紙をめくりたい

つまり、紙の辞書がほしい

そんな気持ちにさせられる、おすすめのドラマです。

3月7日現在、第3話まで放送されていますが、気になる方は、ぜひ見てみてください。

舟を編む 〜私、辞書つくります〜
池田エライザ×野田洋次郎!辞書作りにかける情熱を描いた大ベストセラー『舟を編む』を連続ドラマ化!新入り社員・岸辺みどりの視点で、言葉の大海原を渡る冒険をお楽しみください。 誰もが一度は手にしたことのあるぶ厚い本、辞書。一見淡々と言葉が敷き詰められたように見える辞書の裏には、「作り手」の想像を絶する情熱と心血が注がれて...

原作は三浦しをんさんの小説で、2013年には映画が製作されていました。

舟を編む 三浦しをん | 光文社文庫 | 光文社
ついに文庫化!!2012年本屋大賞第1位!
舟を編む
松竹株式会社の公式サイトです。当社配給の映画作品やアニメ・特撮の劇場作品、OVAおよびテレビ作品の情報をご紹介しています。

ドラマが終了したら、原作や映画を見てみようかな。

読んでいただき、ありがとうございました!

よろしければ、こちらもお読みください。


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