こんにちは、ライフコーチのSayaです。
ここ数年、「きのう何食べた?」「おっさんずラブ」など、同性のカップルを描いた作品が多くなってきましたね。
本記事タイトルにある「作りたい女と食べたい女」も、女性同士のカップルを描いたNHKのドラマです。
原作は漫画で、ドラマのシーズン1は2022年に放送され、現在シーズン2が放送中です。
NHKの「夜ドラ」という枠で、朝ドラと同じ、1話15分です。
毎回お料理が出てくるので、「きのう何食べた?」にちょっと似ています。
最初はドラマの主題も知らないまま、なんとなくシーズン1の再放送から見始めたのですが、ジワジワと、考えさせられるドラマであることに気がつきました。
主人公の二人はレズビアンであることに徐々に気がついていくので、ジェンダーやセクシュアリティーというのは一つの大きなテーマではあるのですが、それだけに止まらないんですよね。
世の中にある様々な「こうあるべきだ」とか「これが普通」という考え方が出てきます。
そこで、ドラマ「作りたい女と食べたい女」から、「こうあるべきだ」について2回にわたって考えていきます。
前編は、このドラマの大きなテーマであるジェンダー、女性についての「こうあるべきだ・こういうものだ」を取り上げます。
女性はこうあるべきだ・こういうものだ
ドラマの特にシーズン1では、世の中の女性像がクローズアップされていました。
料理
主人公の野本さんは、お料理好き。
職場には手作りのお弁当を持っていきます。
そのお弁当を見た上司(男性)は、「野本さんは良妻賢母になるよ」というようなことを言います。
それを聞いた野本さんは、何やら複雑な表情。
「別に良妻賢母になりたくて料理してるわけではなくて、単純に好きだから作ってるのに」と違和感を抱いていました。
野本さんはこの時点で自分がレズビアンであることを自覚しているわけではありませんが、異性を好きになったことがないということもあり、「料理好き=良妻賢母」という考え方に、より一層違和感を感じたのかもしれません。
また、シーズン2でも、野本さんの同僚である佐山さん(女性)がマッチングアプリで「趣味は料理」とか「週末はパンを焼く」とプロフィールに登録しているというエピソードがあります。
実際は、佐山さんは料理をそんなにしないし、パンは「焼いたことがある」程度。
1回デートした相手に、家事や料理のことを聞かれて、うんざりしています。
それでも、マッチングアプリで「いいね」をもらうため、そして誰かとマッチングするために、「料理が趣味」と登録していると言います。
中国人の同僚、高さんは、「プロフィールは正直に書いてマッチングしたくない人とマッチングしないようにすればいい」と伝えますが、佐山さんは「それだと誰ともマッチングしないのでは・・・」と煮え切らない様子です。
このように、料理は女性がするもの、女性は料理好きな方がモテる・好感度が高いというような考え方は、いまだ根強い感じがします。
ちなみに私は料理が好きではありません。
夫が私以上に料理ができないので私が作っていますが、正直、誰かに作ってもらいたいと常々思っています。
以前、「料理が好きじゃない」という話をしたときに、男性上司に「堂々と言うことじゃない」と言われ、違和感を覚えました。
別に料理の好き嫌いに女性も男性もないですよね。
料理が好きじゃない女性もいれば、好きな男性もいます。
ドラマには、「料理は好きじゃないから美味しいものを買ってきて食べる」という矢子さん(女性)というキャラクターも出てきます。
矢子さんは、いつもワイン片手にデパ地下などのおそうざいを食べています。
食の楽しみ方も、人それぞれですよね。
食べっぷり
野本さんの恋人となるもう一人の主人公、春日さんは、食べることが好きで、いい食べっぷりを披露しています。
野本さんは料理は好きで大量に作りたいという思いがあるけれど、少食。
そのため、美味しそうにたくさん食べる春日さんに惹かれます。
ある日、春日さんは定食屋さんで唐揚げ定食をたのんだときに、自分のご飯の量が少ないことに気がつきます。
同じ唐揚げ定食をたのんだ隣のテーブルの男性はもっと多いのに。
店員に聞いてみると、女性だからという理由でご飯を最初から少なめに盛られてしまったということが分かりました。
これも、「女性は普通こうでしょ」という固定観念を知らず知らずのうちに持ってしまっている、ということを象徴したエピソードです。
私はご飯を少なめにすることが多いですが、「パスタ大盛りにしようかな」という女性の友人もいます。
食べる量だって、性別に関わらず人それぞれです。
「伝える」という選択肢
「良妻賢母になる」と野本さんを褒めた(つもりの)上司
違和感を感じた野本さん
気を遣ってご飯を小盛りにした店員
普通盛りが食べたくて居心地の悪さを感じた春日さん
誰も悪くないし、誰も間違ってないんですよね。
ドラマを見ていると、つい上司や店員のことを「考え方が古い」「わかってないなぁ」「はぁっ!?何言ってんの(怒)」などと責めたくなります。
でも彼らに悪気があるわけではなく、むしろ良かれと思っていて、善意による行動なんです。
ただ残念ながら、その善意に違和感や居心地の悪さを感じる人がいる。
ズレちゃってるんです。
じゃあそのズレをすり合わせるために、どうするか。
一つの解決策として、「伝える」という方法があります。
ご飯を小盛りにされてしまった春日さんは、普通盛りにしてほしいと店員に伝えます。
そのおかげで、次に同じ店に行ったときには、注文時にご飯の量を聞かれて、勝手に小盛りにされることはありませんでした。
野本さんも、たとえば上司と毎日顔を合わせなければならず、違和感が気になって仕方なかったり、違和感が不快感にまで発展してしまったら、伝えるのは一つの選択肢だったと思います。
ただ、今はそのときとは違う仕事をしているので、その上司とはほとんど関わりがありません。
気にならないんだったら、わざわざ伝えずにスルーしたっていいですね。
また、佐山さんのマッチングアプリに関しても、「料理しないならば、正直にプロフィールに書けばいい」、つまり「伝えればいい」と高さんは佐山さんにアドバイスしています。
価値観というのは当人にとって当たり前のことが多いため、そのちがいは、直接伝えないとわからないものです。
表情や雰囲気で伝わることもありますが、それを感じ取れない人もいますし、感じ取ったとしてもその細かい理由まではなかなかわかりません。
伝えにくい、その気持ちもわかります。
ありのままの自分を伝えるのは、勇気がいることですよね。
相手とは考え方がちがうとか、相手の期待にそえないことを伝えるならば、なおさらです。
佐山さんも、マッチングアプリのプロフィールに正直に書くことをすんなりとは受け入れられません。
でも、自分のことをわかってほしいと思う相手には、やっぱり伝えないといけないときがあるんじゃないかな、と思います。
煮え切らない様子の佐山さんが今後どうするのか、気になるところ
まとめ
今回は、ドラマ「作りたい女と食べたい女」から、世の中にあるいわゆる女性像についてお伝えしました。
料理や食べる量以外にも、さまざまな固定観念があると思います。
どのような女性像をもつか、それはその人が過ごしてきた環境によって変わります。
だから、いろいろな考え方があって当たり前です。
それをわかっているだけでも、気持ちのもちようが変わるような気がします。
この記事を書いていて、あらためて私の中にある女性像や男性像について考えてみました。
私にも、固定観念があります。
それを相手に押し付けたりして相手を傷つけないよう、気をつけようと思います。
また、いろいろな考え方に触れて、なるべくまっさらな気持ちでありたいと、あらためて思いました。
さて、後編は春日さんの家族関係から見る「家族はこうあるべきだ」や、野本さんと春日さんの隣人である南雲さんの会食恐怖症から見る「できて当たり前」についてお伝えします。
よろしければ、こちらもお読みください。
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